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  • 執筆者の写真Hirofumi Senda

アードベッグ TEN 【+α】はさらにスモーキー&まろやかな味わい

こんばんは千田です

今夜は当店で人気のスモーキー樽熟成ハイボールの仕込みを行いました。


そして今夜は仕込む前のウイスキーと、

仕込んで2ヶ月後に樽から出したウイスキーの、比較テイスティングもしてみたいと思います。







 

【目次】





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スモーキー樽熟成ハイボールとは?


2017年の2月からBAR SENDAで提供を始めたハイボールで、

アイラ島のピートで燻製し、5リットルの小樽で追加熟成した

アードベッグを使用しております。


アメリカンオークの新樽に詰めたウイスキーにピートで燻製をかけた、

アードベッグを樽から直接注ぎます。

日々変化する味も楽しんで頂ければ幸いでございます。


それでは上記のピートの解説をしておきたいと思います。





・まずは樽のことからお話しいたしましょう


2016年6月、俳優のロバート・デニーロやシュワルツネッガー、

テニスのアンドレ・アガシが愛飲してることで有名な銘柄、

ポルフィディオが詰まった樽を購入いたしました。


こちらは出来たばかりのポルフィディオ(ほぼテキーラと思ってください)を、

メキシコで2ヶ月だけ大きなステンレスタンクに入れた後、

リットルのアメリカンオークの新樽に詰められたものです。


お店で熟成の進む過程も楽しんで欲しいということで、

当時100樽輸入されたうちの1樽です。


5リットルという小さな樽なので、熟成が進むのも速いわけです。

BAR SENDAでは,、カウンターの中央に設置いたしました。


最初はかなり色が薄かったし、味も青臭く若々しかったのですが、

1週間おきにどんどん色も味も変化していきました。


8ヶ月で全てなくなってしまったのですが、

最後は山﨑25年か?と思うほどの赤黒い色になっておりました。


おそらくですが、当店は熟成が進むのが早いようでございます。


そしていよいよ樽が空いたので、

その後にアードベッグの10年を投入いたしました。


実は樽を購入した時から、中身が空いたら何を入れるか、

8ヶ月間ずっと考えておりました。


液垂れが無く精度の良いドイツ製の注ぎ口がついたこちらの樽、

実は中のテキーラよりも欲しかったのは樽・・・

これが購入の本音でございました💦💦💦




・アードベッグのピートチップ



よく質問されます。


正直言いまして、最初はバーボン樽で熟成した色の薄いアードベッグですし、

ポルフィディオの樽でフィニッシュをかけるだけで、めちゃめちゃ面白かったんです。


テキーラの風味は面白いし、新樽だから色もどんどん濃くなるわけでございます。


しかし某インポーターの方からアードベッグのピートチップをいただけたのをきっかけに、

スモーカーでピートを炊き込み始めたのでございます。


サクラチップとかヒッコリーのチップではございません。


ピートは輸入できないので、

ピートチップに加工したものを持っていたのだそうです。


頂く時、「とても希少なものなので、なくなったらもう無いですよ」と言われました。


結構たっぷりもらったのですが、後2年くらいで在庫がなくなりそうな感じです。

無駄遣いはしないように気をつけながら、その後のことも考えてまいります。


一番最初は、焚き込み過ぎて失敗もしました。


ポルフィディオの影響も面白かったので、

当初はあまりピートを強く焚き込まないように気をつけておりました。


その後4年半経った現在は、結構強めにピートを炊き込んでおります


流石にこれだけの期間繰り返し使っているので、

ポルフィディオの影響は全く残っておりません


今は、純粋にアメリカンホワイトオーク樽の熟成による変化だけでございます。


 

ウイスキーの仕込み



先ずは下手くそな動画をご覧下さい。



すみません次回はもう少しまともな動画作りたいと思います・・・


アードベッグの10年を、

アメリカンホワイトオークの樽に投入している様子でございます。




アードベッグのピートチップを、スモークガンで焚き込んでいる様子の動画でございます。



動画の貼り付け方がわからん・・・orz






ビフォーアフターの比較


それでは樽で2ヶ月熟成したアードベッグと、

普通のアードベッグを比較してみたいと思います。


まず色です!

これは色々いうよりご覧ください。

ご覧の通りですね!

経った2ヶ月でこんなにも!でございます。










それでは香りへ

まずは右のアードベッグ10ですが、

魚の燻製、オイリー、ほのかにレモングラス、湿った土が感じられます。

アードベッグ10はノンチルフィルターなので、香味もかなり感じます。

逆に言えば低温濾過は、風味と共に脂肪酸なども除去しやすいので、

アードベッグのしっかりしたオイリーな感じはノンチルのおかげだと思います。


次に左の樽熟2ヶ月の、アードベッグ10+2 / 12です。

ヨード、タール、ウッディ、シトラスの感じが強く感じられます。

よくよく嗅ぐと他は大体共通ですが、

最初に香りを嗅いだ時のトップノートは別物です。


最後に味とアフター

アードベッグ10は、シリアル系の甘さと麦の甘さ、それにコーン、やチョコレート

を連想させるピート感にタール、クレオソート、芳醇な甘味も口の中で感じられます。

長いアフターは、ほろ苦いチョコレートから、海藻を感じた後に柑橘で、

満足感に満たされていきます。


アードベッグ10+2 / 12は、最初に口に含んだ時、アマニオイルの様なとろっとした感じと強く焦げたコーヒーのようなビターな印象を最初に感じます。

スワリングさせて少しまた口に含むと、今度はまろやかにオレンジの果汁、花の蜜、ビターチョコが口内の舌先や天井まで広がります。

アフターはアードベッグ10よりも、ヨードを強く感じます。

最後は酸味に変化していくビターチョコの存在感が印象的でございます。


アードベッグはスピリットスチル(再留釜)には、

ピュアリファイヤー(精留器)が付けられてます。

そのため、ピートを大量に焚き込めると、以前何かの本で読んだ覚えがございます。


時間がたち開いてくると、とても甘いけれどなんともスッキリした香りが上がって来るところあたりは、流石だなぁ〜と思いつつまた口に運んでしまいます。


結局ウイスキー好きな私は今日も、いつも通り無限のループへ誘われてしまいます(笑)

早くコロナが明けてちゃんと仕事がしなければ・・・


 

おわりに


このスモーキー樽熟成ハイボールですが、私が思うに、人気な理由は2つございます。

 

 ・アイラモルト苦手なお客様でも美味しいとおっしゃる方が多い。

 ・お代わりの率が高く、リピーターも多い。


実にお有難い事でございます。


因みに仕込みは普段3〜4ヶ月ごとくらいだと思います。

しかし今年は、コロナで休業中に行っている O J T 影響で、

今回は2ヶ月ちょいで仕込まないといけなくなってしまいました。


夏場で「天使のわけまえ」も多いのかもしれませんが、

明らかに「店主のわけまえ」の方が多いのは確かなのでしょうね( ^ω^ )


予定通りであれば、間も無く緊急事態宣言も明けるので、店内のワックスがけやボトル磨き、エアドックとプラズマクラスターのフィルター掃除に、換気扇の掃除etc・・・


安心して気持ちよくご来店いただける様に、

そろそろ準備を進めているところでございます。


もうこれ以上、伸びてほしくは無いものです・・・

皆様くれぐれもお健やかにお過ごし下さいませ。



今日も私の拙いブログを最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。

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