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おはようございす
表の看板用ライトが注文の翌日(昨日)届いて喜んだのも床の間、
外が土砂降りの雨だったので、結局取り付ける事を見送った千田です。
さて皆様お盆はいかがお過ごしでしょうか?
今日は先日から始めた新企画、
普段の家飲みにおすすめなコスパの良いウイスキー第2弾、
私が大好きなモルト「ダルウィニー」をご紹介したいと思います。
『おすすめのシングルモルトウイスキー』第2回目は、
【 ダルウィニー 15年 】
ハイランドの山岳地帯で自然に育まれた、
コスパ最強のシングルモルト
価格:5,500円前後
ダルウィニー蒸溜所は海抜326メートルでスコットランドで2番目に高い場所にあり、
2番目に生産量が大きい蒸溜所でございます。
その生産量は年間200万リットル!
しかしながら「ブラック&ホワイト」や「ロイヤルハウスホールド」等の、
ブレンデッドスコッチに、ほとんどの原酒が使われてしまっているのです。
そしてなんとたったの5%だけが、
シングルモルト「ダルウィニー」として使用されているのでございます。
15年間の熟成に流通量の少なさ、これらの理由で希少性は高いのですが、
酒屋に行ったりネットで検索すれば割と簡単に買えてしまうボトルでございますので、
この先を読み進めていただき、自宅用に1本欲しいと思われたら、
次に購入するリストに加えてみられてはいかがでしょうか。
普通にネットで検索すれば、
たくさん出て来ますね!
【目次】
ダルウィニー蒸溜所とは
創業は1897年で、当時は「ストラススペイ蒸溜所」という名前だったが、
翌年にいきなり自己破産・・・
1900年頃、ダルウィニーディスティラーco.が管財人から買取、
その時に名前も変えたという説と、その後1905年の競売でアメリカの会社(クック&バーンハイマー)に売却され、その時に名前が変わったという説がございます。
どちらの説が正しいかは私にはわかりかねますが・・・
いずれにしろ産業革命以降時代の動きは加速していくわけですが、
ヴィクトリア女王のヴィクトリア朝以降の選挙制度、諸々の法改正、戦争と植民地時代の中心にあったイギリス(スコットランドなども含めての意味)内部での変化の中で、やはり大きな影響を受けたのかもしれませんよね。
その後1919年にさらに売却、1926年にDCL入りといった感じでオーナーが何度も変わりながら1934年の火事、1938年の再開、その後に現在のディアジオ社所有と移り変わりながらも120年以上良質なスコッチを作り続けて来た老舗蒸溜所であります。
けっこう激しくオーナーが入れ替わっていきますが、
スコットランドの他の蒸溜所も経営の変更は珍しいことではないのでございます。
ダルウィニー蒸溜所がユニークなところ
それはダルウィニー蒸溜所が気象庁の0582観測所であり、
最高気温、最低気温、日照時間、風速、降水量、積載量を毎日観測することが、
マネージャーの職務となっているところであります。
そんな蒸溜所はスコットランド中のどこを探しても唯一なので、
その点をユニークだと言われてるわけですが、
1937年には6メートルの積雪で、外へ出るためには2階の窓どから這って出るのを余儀なくされたことがある程の立地に、この蒸溜所があるからなのでございます。
何故そのような場所に頭初蒸溜所を立てようと思ったのでしょうか?
ダルウィニーとは「集まる場所」を意味するゲール語に由来しているのですが、
買ってハイランドからローランドに家畜を売りに行く際、この地で集結させたことが語源とされています。
そしてこの場所が選ばれたのには3つの理由がございます。
ピート:地元さんで供給量が十分なピートが取れたから。
交通 :流通に最適な鉄道線があった。
水源 :豊富な供給量のピュアハイランドウォーターが入手できた。
最初にダルウィニー蒸留所がある位置は海抜326メートルと記しましたが、
その地はスコットランドで人が移住している最も寒い場所の一つで、年間平均気温は約6度だった冷涼な環境が、エンジェルシェア(天使のわけまえ)を少なくし、他所の蒸溜所より長い時間をかけても、樽の中のウイスキーの量が減らなくて済む、というメリット得ていたのでございます。
実はそっちの方がよっぽどユニークなように私には思えてしまいます。
それとグランピア山脈の雪解け水が流れ込んだ水源の、ローハン・ナン・ドーラーオアニャ(湖)と、アルタナスルイー川の水がマザーウォーターとなりダルウィニーの穏やかな味を作り出しているのであります。
因みに1973年にプレイヴァル蒸溜所ができるまでは1番高い場所にある蒸溜所だったのはダルウィニーでした。
こだわりの伝統製法
伝統的な開放式のマッシュタン
蒸気加熱の蒸留機
ワームタブ(蛇管型冷却装置)
仕込み 1バッチ7.3トンの麦芽を使用。
発酵槽 オレゴンパイン製が6基
スチル 2基(初留と再留各1基)
サイズが大きく背も高い⇨クリーンなウイスキーに仕上がる
ワームタブ 野外に木製のワームタブを作っている
(冷却装置)れが巨大な桶で蒸溜所のシンボルになっています。
⇧ ⇧ ⇧ ⇧ ⇧
一度近代的なコンデンサーに交換されたが、
原酒の味が変わってしまった為、元に戻された。
上から見るとこんな感じでございます。
⬇︎ ⬇︎ ⬇︎ ⬇︎ ⬇︎
ダルウィニーを味わおう
さて長くなって来たのでテイスティングに移りましょう。
今回も家庭で色々なシチュエーションで楽しむことを考えて
を、今日は下から行ってみたいと思います。
・ハイボール ⭐️⭐️⭐️⭐️
香りは弱いが口に含むと意外にスモーキーなピート感があり、
バランスの良いトフィーのような甘さがあくまでもまろやかに押し寄せる。
ヒース、バニラ、ハチミツ、の甘さを微かな柑橘の酸味がより引き立ててくる感じ、
ご自宅でも再現できるとちょっと贅沢だけどコスパは最高だと思います。
(そのうち美味しいハイボールの作り方の記事書きますね)
余韻が長く、はちみつのような甘さが舌先にしばらく残るのがエクセレントでございます!
・ロック ⭐️⭐️⭐️⭐️
アーモンドのような香りを最初だけ感じたが、
液体が冷えると香りはしばらく息を潜めておとなしくなった。
コロナか??? そんなことはございません(笑)
口に含むととろみがあり重量感というと少し大袈裟かもしれないですが、重みを感じます。
時間がたち氷が溶けてくるとヒースとはちみつの上品な甘さが口に広がります。
(これがロックの醍醐味でしょうね)
香りもどんどん花やかに広がりが出てきます「ロックもいいですねぇ〜」
なくなりかけの冷えて度数も落ちたあたりになると、もう少し継ぎ足したくなります。
ビターチョコを少し齧ると止まらなくなりそうです。
・ストレート ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
なんといっても鼻を近づけて最初に嗅いだ香りが最高です!
これは是非先入観なしにご自分の感覚で楽しんで欲しい。
味も書きたくない。
と思ったのですが・・・
やはりそれでは2回目にして、
早くもコンセプトが崩れてしまうので軽くだけ書こうと思います。
まずは香り、ヒース、ハチミツ、トフィーに、微かなピート
口に含むと、オイリーで貧の良いバニラと麦芽の甘さをしっかり感じます。
口当たりも優しくほとんどアルコールのピリピリ感は感じませんので、
ゴクっと飲み込んでみてはいかがでしょうか?
大人しいと思っていたらキックバックに存在感を感じます。
そしてその後味がまた面白い!
グレープフルーツの白いワタに近い部分のような、
決して酸っぱくは無く甘すぎない甘味の余韻が溜まりません。
あ〜我慢できずに「余韻も消えないうちにまたグラスを口に運んでしまいます・・・」
おわりに
「コスパ最高」とか、「地味に美味しい」「やさしく飲みやすい」といった声をよく耳にするダルウィニーですが、年間220万リットルの生産量のほんの5%程しかシングルモルトに使用せず、流通量が少ないながらも、なんとディアジオ社のシングルモルトの中で第6位の販売量を誇っています。
1988年に旧UD社の「クラシックモルトシリーズ」の1つとして選ばれたのはダテじゃなかったと言う事なのでしょうか。
お飲みになられたことがない方は、
是非飲んでみてもらいたいモルトの1つでございます。
バグパイプやキルトの発祥の地として有名で、広大なハイランド地方ですが、
ハイランド地域のウイスキーはよく東西南北の4つに区分されます。
そして4つの地域に分けられそれぞれに個性や特徴について語られることが多いのですが、
北ハイランド地区に分類されるダルウィニーは、実はこんなところにあります。
ダルウィニー蒸溜所はハイランド地方の中央付近に位置している為に、
区分も曖昧でスペイサイドに近いような味わいでもあるように思います。
もちろんたくさんの蒸溜所があるので一概には言えませんし、あくまで大雑把なイメージの中だけであえて言えば、
北のリッチさ、南の軽やかな口当たり、東のオイリー&フルーティさ、西のライトな風味、
各地区の味が感じられるバランスの良い仕上がりではないでしょうか。
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早くコロナが収束してまた皆様と美味しいお酒を笑顔で楽しみたいと願います。
みなさま今は、感染防止にお気をつけください。
追伸、因みに1988年に発売された「クラシックモルトシリーズ(6種)」ですが、
ダルウィニーの他の5銘柄は以下の通りでございます。
オーバン
クラガンモア
タリスカー
グレンキンチー
ラガヴーリン
コロナが明けたらお近くのバーで是非オーダーしてみてください。
それぞれの個性がはっきり違うモルトばかりでございますよ。
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