1798年創業。オークニー諸島メインランド島の中心地カークウォールの外れに建つ。北緯は59度で、世界最北に位置するウイスキーの蒸留所として知られる。麦芽の一部を自家製麦でまかなっており、仕込み水の一部に井戸水を使用している。大麦の貯蔵庫にはウイスキーキャットがいる。
・スキャパ (Scapa)
1885年創業。およそ半世紀の操業停止を経て1963年に操業を再開。ハイランドパーク蒸溜所の南西約2km、スキャパ・フローのすぐ近くに位置しており、世界最北のウィスキー蒸留所の座をハイランドパーク蒸溜所に譲っている。なお、この蒸留所ではローモンド・スチルと呼ばれる、釜の上部が円筒形をした特殊な形をした単式蒸留器を使用している(ただしローモンド・スチルが本来持つ、釜の上部と下部から同時に加熱する仕組みは持ってない)。
スカイ島/Isle of Sky
1831年創業。インナー・ヘブリーデス諸島最大のスカイ島にある。単式蒸留器は、ラインアームが2度上下に曲がる特殊な形状をしている。かつて(1928年まで)は蒸留を3回行っていた。
マル島/Isle of Mull
・トバモリー(Tobermory)/レダイグ(Ledaig)
1798年創業。スカイ島とジュラ島の中間にあるマル島の蒸留所。休業・操業を繰り返した後、1993年にバーン・スチュワート社が買収・操業を再開させた。かつての経営者が貯蔵庫を売却してしまったため、貯蔵・熟成はディーンストーン蒸留所で行っている。因みにレダイグ(ゲール語で「安全な港」の意)は古いタイプのモルトで、ピートを焚かない鳥羽モリーとは対照的に、麦芽にしっかりとピートを炊き込んでいる。
ジュラ島/Isle of Jura
・アイル・オブ・ジュラ (Isle of Jura)
1810年創業。ジュラ島はアイラ島の北東部にある島で、ジョージ・オーウェルが『1984年』を執筆した地として知られる。記録によると、1502年にはすでにウイスキーの密造が行われていた。