アイラモルト / ISLAY MALT

・アードベッグ(ARDBEG)
アイラ島南岸にある。ゲール語で「小さな岬」を意味する。創業時期については密造時代の1794年とする説と、1815年とする説とがある。操業停止を繰り返していた時期もあったが、1997年にグレンモーレンジ社が買収して以降は安定している。製品の特徴の一つである非常に強いピート臭は換気装置のない特殊な構造のキルンで麦芽を乾燥させることによって醸成されていたが、1989年に自家製麦をやめており、その影響を懸念する声もある。
​・ラガヴーリン(Lagavulin)
1816年創業。ゲール語で「水車小屋のある窪地」の意味。湿地帯の中にある。仕込み水はピートの影響を強く受けており、ピートの色が濃くついている。
​・ラフロイグ(Laphroaig)
1815年創業。ゲール語で「広い湾の美しい窪地」の意味。自家製麦を行っており、その際にを多く含むピートを使用するのが特徴。仕込み水の質を保つため、蒸留所周辺の土地を買い占めて羊や牛を放牧するなど環境面への配慮を行っている。蒸留所の建物の美しさはスコットランド全土でも屈指とされる。1950年代から1970年代にかけ、スコッチ・ウイスキー史上初めて女性が所長を務めたことでも知られる。
​・ボウモア(Bowmore)
アイラ島の中心部にある。ゲール語で「大きな岩礁」の意味。創業年(1779年)はアイラ島最古。港の近くにある蒸留所内には潮の香りが漂い、ラーガン川から引いた仕込み水からは濃いピート臭がする。麦芽の3割を自家製麦により確保している。1994年にサントリーがモリソン・ボウモア社から買収。蒸留器の冷却水を利用した温水プールが設置されており、島民に開放されている。
​・ブルイックラディ(Bruichladdich)
1881年創業。ゲール語で「海辺の丘の斜面」の意味。しばらく操業停止状態にあったが2001年に操業再開。仕込み水のピート臭が島内の他の蒸留所と比べて軽い。麦芽乾燥にピートを用いない製法を基本とするが、近年は煙香の強い製法も試みている。単式蒸留器のパイプは非常に細い。’05年にキルホーマン蒸留所ができるまではスコットランド最西端の蒸留所であった。
・キルホーマン(Kilchoman)
2005年12月に初蒸留を行った新しい蒸留所。アビンジャラク蒸留所ができるまでスコットランド最西端の蒸留所だった。海辺ではなく内陸部に立地する。
・ブナハーブン(Bunnahabhain)
アイラ島北部にある。蒸留所が立てられたのは1880年だが、オフィシャルブックによると創業は1883年。ゲール語で「川の河口」の意味。単式蒸留器は玉ねぎのような形をしている。麦芽乾燥にピートをほとんど用いない。
・アードナッホー(Ardnahoe)
2018年創業。ハンター・レイン社のスチュワート・レインと息子のスコット、アンドリューとともに創業。独立系ボトラーズとしてアイラモルト原酒を得るために設立。スチュワートはブルックラディで修業経験あり、アンバサダーとしてジム・マッキュワンを招聘している。蒸溜所マネージャーはアードナムルッカン蒸溜所の立ち上げから関わったフレイザー・フューズ。現在、パゴダ屋根など建物はできているが内装や道路は準備中。生産は開始している。
​・カリラ(Caol ila)
1846年創業。ゲール語で「アイラ海峡」の意味。ディアジオ社が運営。年間生産量は300万リットルを超え、アイラ島最大。